あらすじ
若きスーパークリエイターの高校生男子「ハル」と、キスをするとお互いに関する全ての記憶を失わせる16歳の少女「アメ」のボーイミーツガール。
ハルは高校2年の夏休みを祖母のいる神頭島で過ごし、アメと出逢う。
ハルが実家へと帰る日の朝、ハルとアメはキスをする。だが、次の瞬間にアメはハルを崖の下へと突き落とした。
そうして、ハルはアメに関する全ての記憶を、アメはハルに関する一切の記憶を失った。
帰京する船の中、ハルがスマホを確認すると、そこには謎の少女が歌う動画が保存されていた。
「こいつ、誰だ……?」少年は少女の正体を突き止めるべく動き出す。
一夏の恋と謎に満ちた少女たちの物語の幕が開く。
ストーリー
- 起
- しかしながら、
- 承
- だが、驚いたことに
- 転
- だがしかし、
- 結
設定
登場人物
- 主人公:一ノ瀬 晴(いちのせ はる)
- 16歳、男子
- 高校生
- 母子家庭
- 母は元アイドルの売れっ子俳優(デキ婚であり、父は不明)。40歳くらいだが、かなり若く見える
- 幼少期は祖母と2人で神津島で過ごすも小学生の頃に母の元で暮らすために都会へと移る
- アニメ監督を目指しており、イラスト・物語制作の腕は超高校生級
- SNSでは万アカの人気者
- 高校2年の夏休みを祖母の家がある神頭島(モチーフ:神津島)で過ごす
- 祖母はハルが自宅に戻ったその日に亡くなる。死因は老衰
- ヒロイン:若宮 天(わかみや あめ)
- 15歳、女子
- 声がとても良く、歌も上手い
- 制服を着ているが学校には通っていない模様
- 「誰かにキスをする(場所は唇以外でも良い)と、キスをする直前までのお互いの記憶が失われる能力」があることを知っている
- 問題のある自分のことは忘れ、他の人と付き合った方が良いと考え、晴にキスをする
- 神頭島で孤独に暮らす
- 若宮家の母子がお互いの記憶を失うという事態が発生し、精神的な問題だろうとされている
- 公的機関の保護対象下にある
- 家族等と離れ、最低限のコミュニケーション以外取らないので、島民からも少し気味悪がられている
- 島に一人で来た主人公のことが気になった(フツーは友人や家族と来るから)
ビートシート
- オープニング(最初は描かれないシーン。ラストで描かれる)
- 神頭島から帰る日の朝、朝日が上る中で岩山(島の子供の中でも飛んだことがある人は少ない)からジャンプするハル
- 前夜に「岩山からジャンプしたら付き合ってあげてもいいよ」と天が言った
- ジャンプする瞬間に天がハルの頬にキスをする
- キスをした瞬間に「前にもこんなことがあったような」と思いながらも、飛び降りる頃には天との記憶が失われているハル
- テーマの提示
- 着水しつつ、なんで俺こんなところから飛び降りたんだろう?と疑問に思うハル
- セットアップ
- 島から帰りの船が出る時間になり、急いで港に向かい、東京に戻るハル
- 翌日は始業式
- きっかけ
- 船の中でスマホを眺めながら、謎の少女(天)の存在を知るハル
- 歌う天、自らの物語の一節を朗読する天
- イラストブックにもハルの筆跡で天が歌う姿などが収められている
- 悩みの時
- 「俺の知らないコイツは誰なんだ?」「でも、俺が作りたい物語の世界を完全に表現している。俺にはコイツが必要だ」と悩むハル
- うっすらと「うちのこと、覚えとってな……」と言われたような記憶が残っている
- 山場1:ターニングポイント1
- SNSで天の歌う映像を上げると一気にバズる
- 祖母が亡くなり、もう一度、神頭島に行くことになるハル
- おばあちゃん子だった晴は傷心の末、一時的に神頭島に残る
- 「高校は休学しても良いし、辞めたって良い。今しかできないことがある」と母が笑い飛ばす
- ただ、母としては子供を一人で島に残すのは心配ではあるものの、信頼する島民に晴を頼むことにする
- サブプロットの進展
- 天の過去の話
- 幼少期の天が親にキスをする度に(頬やおでこなど)家族が記憶を失う
- キスが原因だろうとわかるも、それ以外にも何かあるかもと人とのコミュニケーションを避けるようになる
- 今は島に孤独で暮らす
- 神頭島で徐々に元気を取り戻すハル
- 祖母がアニメを楽しみにしてくれていたので、完成させる決意をする
- お楽しみ
- アニメ制作を始めるハル
- 神頭島の美しい風景やハルの制作する音楽などと共に
- 都度、天の動画などを見返すハル
- 天とハルのすれ違いとかなんとかがある
- 山場2:ミッドポイント
- 風邪をひいて寝込んでいるハル
- だが、台風の映像を残したいとハルが島民に内緒でこっそり岩山に行く(絶対に止められるから)
- 嵐の中、岩山で歌う天と出逢うハル
- 最初の出会いも嵐の中だった
- 「嵐の日にここに来る島民はおらんの」と一人で思いっきり歌いたい時に来る天
- 「ずっと探していた」とハルが言う
- 「来てくれたん? ありがとうな」と言いながら、ハルの頬に優しくキスをする天
- 天は晴とのやり取りの記憶はないが、晴の描いた、ハルと天が2人で笑っているイラストを持っている
- このイラストを描いてくれた晴に好意を持っている
- しかし、愛を形にできない自分と一緒にいても不幸になるだけだと思い詰める天
- 「ごめん。うちのことは、もう忘れてくれてええんよ」という声がハルの頭に響くも、風邪の影響か意識が遠のくハル
- キスの間、一瞬だけ記憶を取り戻すハルと天
- 天を忘れたくないと願うハル
- こんなにも愛おしく想ってしまうならば、最初に仲良くしたのが間違いだったと絶望する天
- 不穏の種
- 気付くと祖母の家の布団で寝ていた晴
- 捜索隊が岩山で寝ていたハルを見つけて連れ戻した(天がハルが岩山にいることを捜索隊に伝えた)
- 無の時
- 「何か忘れているような」とぼんやりした思いを感じているハル
- 決心/心の闇
- スマホやスケッチブックに天の姿を見つけ、泣きながら別れのキスをした天のことを思い出すハル
- キスをした後のことの記憶はある(が、ブラックアウトするので朧げ)
- 泣きながらキスをする女の子を今度こそ忘れてはいけないと決意するハル
- 山場3:ターニングポイント3
- ハルが決意をした同日、天が島内から消える
- 天の家に怪しげな人々(天を研究対象としている公的機関の人)が入って行く姿が島内で話題になる
- 天はどこに行ったんだと失意の数日を過ごすハル
- フィナーレ
- 天が消えてから数日、自宅へ戻ることにするハル
- なんとなく早朝の岩山に向かうハル
- 岩山で朝日を浴びて歌う天を見つける
- なんやかんや2人のやりとりがある
- 「何度忘れても、何度も探す。俺は天を絶対に見つける」と叫ぶハル
- 涙を流しながら、ハルを抱きしめる天
- 天がハルと共にショートアニメを作ることに同意する
- 天がハルの作るショートアニメに声を入れ、2人の短編映像が完成する
- ネットでバズり、長編アニメ制作の話が持ち上がる
- 声は誰だ?と話題にもなる
- ファイナル
- 「一緒に行こう」と天を連れて船の乗ろうとする晴
- 「ありがと。でも、うちは行けんの……」とキスをする天
- 後ろには研究機関の面々がいる
- 再び見知らぬ2人となる天とハル
- 続く!?