廻れ観覧車、流れ星一つ

あらすじ

  • 広告会社勤務の主人公が左遷されるも、役場の担当者と恋仲になり、成長していく
  • キャッチコピー:ここには星空と、あなたがいました
  • 東京にある大手広告代理店に務める主人公は、ひょんな出来事のために地方支社に転勤を命じられる。転勤先では、桃山村という小さな村役場の仕事を受けることに。「東京で働いていた私がなんで、こんな小さな村の村興しなんかに……」と思っていた主人公だが、村役場で働く三歳下の男性職員と一緒に働くことになり——恋を忘れたバリキャリ女性と恋に臆病な年下男子が織りなす暖かくも優しい物語

ストーリー

    1. しかしながら、
    1. だが、驚いたことに
    1. だがしかし、

    設定

     

    登場人物

    1. 主人公:一条 有希(イチジョウ ユキ)
      1. 30歳、女性
      2. 広告会社勤務のバリキャリで次期クリエイティブ・ディレクター候補だったが、桃山村役場観光課への出向を命じられる
        1. 任務:1年間で町おこしイベントを企画立案・実行すること
      3. 169cm、スラリとしている
      4. 効率重視で無駄な仕事はしないためにスピードは速いが、真心がないと揶揄されている
      5. 「人付き合いは時間と金の無駄だから無用」と公言しているが、恋人が全くいらない訳でもない(過去に付き合った経験もあるが、長続きはしない)
      6. 休日は海外ドラマを観て過ごしている
      7. 桃山村役場で過ごすにつれて、人と付き合うことが楽しいと感じるようになる
      8. 口癖「(その仕事)私に(やらせて)ください」
    1. 将来的に恋仲になるかも?:斑鳩 市之進(イカルガ イチノシン)
      1. 27歳、男性
      2. わんこ系男子な桃山村観光課員
      3. 178cm、元水泳部のためガタイが良い
        1. 中高と村を出て寮で生活していた
          1. 村には中高がないため
      4. 村が大好きで仕事熱心だが、若干空回り気味ではある
        1. 観光課で最も若いので可愛がられている
      5. 地元から離れたことがないので垢抜けないところがある
      6. 遠恋の元カノと別れて5年程度経つ
      7. 口癖「楽しくなってきましたね!」
    1. 将来的に恋仲になるかも?:川嶋 渚(カワシマ ナギサ)
      1. 34歳、男性
      2. クールな王子様系男子な桃山村観光課係長
      3. 183cm、細め
      4. 有希と同じく、効率重視で基本的に残業は絶対にしない
      5. プライベートが謎
        1. 父親が失踪している(ただし、仕送りだけは毎月振り込まれている)
      6. 実は国内の超大手キャリア(有希が務める広告会社の筆頭株主でもある)の御曹司(母が社長)だが、何故か桃山村役場へ出向して働いている
        1. 出向していることは村長・大福課長など極少数が知る秘密事項
        2. 異業種交流と言われているが、実は父親の故郷である桃山村で働き、父の足跡を探している
      7. 口癖「いいじゃん」
    1. 敵か?味方か?:藤堂 真由(トウドウ マユ)
      1. 54歳、女性
      2. 豪快で剛腕な桃山村長
      3. 150cm、小ぢんまりとしている見た目とのギャップ
      4. 既婚(主夫の旦那がいる)
      5. 口癖「楽しませてくれるのかしら?」
    1. 有希の理解者:福山 大輔(フクヤマ ダイスケ)
      1. 59歳、男性
      2. 好々爺な雰囲気を醸し出す桃山村観光課課長
      3. 165cm
      4. 白くてふくふくとしているので「大福課長」と呼ばれている
      5. 既婚(病気療養中の妻がいる)
      6. 口癖「美味しそうですね」
    1. 敵:原田 権蔵(ハラダ ゴンゾウ)
      1. 50歳、男性
      2. 有希が務める広告会社の専務
      3. 170cm、オールバックの強面
      4. セクハラ&パワハラをしていたところを有希に嗜められ、腹いせに有希を地方へ飛ばす
      5. 既婚(妻・娘二人・犬一匹の家庭だが、家での立場は犬以下であり最下位)
      6. 口癖「間違いないんだよ」

    ビートシート

    1. オープニング
      1. テーマの提示
        1. セットアップ
          1. きっかけ
            1. 悩みの時
              1. 山場1:ターニングポイント1
                1. サブプロットの進展
                  1. お楽しみ
                    1. 山場2:ミッドポイント
                      1. 不穏の種
                        1. 無の時
                          1. 決心/心の闇
                            1. 山場3:ターニングポイント3
                              1. フィナーレ
                                1. ファイナル

                                  各話

                                  私が、飛ばされた!?

                                  前編

                                  1. 大手広告代理店のバリキャリとして順風満帆な仕事人生を歩んできた有希
                                  1. だが、ある日、飲みの場で原田の陰湿なハラスメントを目撃し、その場でビールをぶっかけてしまう
                                  1. その場は丸く収まるも、面目を潰された原田の報復を受け、有希は地方の小さな子会社へと飛ばされ、桃山村役場の観光課への出向を命じられてしまう
                                  1. 辞めるかどうかと迷いつつも、自分はどこでもやっていけるので、それならば原田にもう一度ビールをぶっかけてやると心に決める
                                  1. 心無い揶揄などを受けながらも地方の子会社に出向した有希の仕事は、桃山村役場の町おこし案件(半年後に町おこしを実施するための企画立案&実行)
                                  1. 村が大好きで仕事熱心な暑苦しい若者:市之進が担当ということで、自分と真逆なタイプに辟易とする有希
                                  1. 朝から市之進による村の観光に付き合わされる有希
                                    1. 様々な場所を紹介してもらっても「大自然」以外の感想が湧かない有希
                                    2. 観覧車があることなどを伏線として示す
                                  1. 役場に戻る頃には日もくれており、自分はこんな田舎で何をしているんだと絶望する有希
                                  1. 「町おこし、早く成功させ(て帰り)たいですね」と市之進に伝える有希
                                  1. 有希が楽しんでくれていると勘違いし俄然張り切る市之進と冷めきっている有希の温度差に気付き、意味ありげにニヤリとする川嶋

                                  後編

                                  1. 市之進は良かれと思って有希の慰労会をサプライズで開催しており、既に観光課の人たちが待っているからと飲みに連れて行く
                                    1. 有希からするとありがた迷惑であり、クライアントである手前断りにくいが早く帰りたいと思っている
                                  1. 先に始めていた観光課の職員たちの中に混じり、つまらなそうにする有希
                                  1. 残業はしないと豪語する川嶋が遅れてくる
                                    1. 有希にプレゼントということで有希が今はまっている海外ドラマの脚本を渡す
                                    2. 川嶋「自分もこれ好きで、海外の友人に贈ってもらったんです。届くのが遅くてこんな時間に……お昼にスマホで眺めているのを見まして……こんな田舎に来ていただいたので、せっかくなら楽しんでほしくて」
                                    3. 有希が今までにないテンションで喜ぶ
                                  1. 川嶋とずっと海外ドラマの話をする有希
                                  1. 自分の時と雰囲気が違う有希を見て、少しだけ肩を落とす市之進
                                  1. 翌日、市之進が「村案内の際に観覧車に乗る時間がなかったので行けなかったですが、今度乗ってみてください」と話す
                                  1. 有希は観覧車には一度も乗ったことがないと言うと、村長と大福課長からこの村の観覧車に乗ってないのはあり得ないと諭され、すぐに乗りに行く羽目に
                                  1. 一人で乗るのももったいないという理由から、市之進と川嶋が着いていくことになるが、残念ながら市之進は仕事の調整がつかず、川嶋と有希だけで乗ることになる
                                  1. 密室空間の大人の男女二人に何かあったらどうしようとヤキモキする市之進
                                  1. 観覧車では意図せず市之進が連れ回した場所を見つけては、その時の話ばかりをする有希と、その姿に少しだけ苦笑する川嶋
                                  1. 川嶋が少しだけやきもちを見せて、わざと顔を近付けたりする
                                  1. 二人が帰ってくると川嶋を呼び出しどうだったかと鼻息荒く聴く市之進
                                  1. 川嶋は、そんな市之進を少しだけ茶化して遊ぶも、最終的には何もなかったと報告し、安堵する市之進
                                  1. そんな市之進の気も知らず「観覧車、良かったですね」と無邪気に笑う有希に、苦笑をする川嶋と涙する市之進

                                  星空とコーヒーと黒猫と

                                  前編

                                  1. 冬の町おこしに向けて検討を進めている有希たち
                                  1. ある日、村長の鶴の一言で桃山村のポスター制作をする有希と市之進
                                    1. 今は動画だと言う有希だが、市之進たちはピンと来ない
                                    2. ここで成功させれば、冬もやりやすいと俄然燃える有希
                                  1. 寝ずに一日で企画を50個練り上げる有希
                                    1. 市之進も同じく20個上げてくる
                                      1. 数が少ないことを詫びる市之進
                                      2. 20個も考えてくるなんてやるじゃんと少しだけ見直す有希
                                  1. 市之進があれもこれもと提案するが、ありきたりでインパクトに欠けると却下をする有希
                                  1. 気まずい雰囲気の二人に大福課長が気分転換の山登りを薦める
                                    1. 都会育ちの有希からしたら山など登るだけ無駄と考えている
                                  1. 山登りなら朝と夜で顔が違うんです!と張り切る市之進と嫌がる有希
                                    1. 有希はクライアントに付き合うのが仕事だと支店マネージャーに言われ、渋々行くことに
                                    2. 全部グッズあるんでと市之進の妹の登山グッズを借りる有希
                                  1. 清々しい朝ですねと楽しむ市之進と体力的に辛い有希
                                  1. 黒猫が横切り、驚いて尻餅をつく有希
                                    1. 市之進が笑い、より不機嫌になる有希
                                  1. 頂上まで登ると村を一望でき、遠くまで見える景色に感動する有希
                                    1. 散々文句を言ってたので、少しだけ恥ずかしがる有希
                                    2. 夜はもっと綺麗ですと目を輝かせる市之進
                                      1. 子犬みたいで純粋な可愛らしい感じ

                                  後編

                                  1. 一週間後の夜、二人が山へ登る
                                    1. 有希は先週よりも慣れた感じで楽しんでいる
                                    2. その様子を見て楽しそうな市之進
                                  1. 頂上につき、特製のコーヒーを振る舞う市之進
                                    1. 美味しいと呟く有希
                                    2. 空気が美味しいのもありますねと喜ぶ市之進
                                    3. 今まで頼りなかった市之進が少しだけ頼り甲斐のある男性に見える(元々ガタイも良いので、有希がそれに気付く)
                                  1. 黒猫が現れ驚き、市之進が尻餅をつく
                                    1. 笑う二人
                                    2. その瞬間が写真に収めらている
                                  1. 満点の星空の下でコーヒーを飲む二人の写真がポスターとして使われ、人気になる
                                  1. 一緒にしていた市之進は、冷徹そうに見えつつも仕事に真面目な有希のことが好きだと実感する
                                    1. 東京に行ってしまった元カノと別れて5年
                                    2. 元カノと手酷い別れ方をしたので女性が少し怖い
                                    3. 都会の女性である有希と元カノを重ねてしまい臆病になっていので、なかなか前に進むことができない
                                  1. だが、有希は市之進どころか人付き合いに興味はなく、趣味の合う川嶋とたまに海外ドラマの話をしている程度
                                  1. 市之進が突如として有希へ「お話があります!」と有希を誘う
                                  1. しかし、タイミング悪く有希が仕事に呼ばれてしまい、また明日話しましょうということになる

                                  廻れ観覧車、流れ星一つ

                                  前編

                                  1. 第二話の翌日(冬の初めのある日)、市之進が風邪をひく
                                    1. 「バカは風邪をひかないというのは、嘘なのかな」と有希が言っている夢を見る(実際に言っていたかどうかはわからない)
                                  1. 近所だからと川嶋がスポドリなどを届けに来る
                                  1. 想像以上の熱に甲斐甲斐しく看護する川嶋
                                  1. 実家の集まりに急遽出ることになった川嶋が帰る
                                    1. 閉めてくれと言うが、忘れて寝てしまう市之進
                                  1. ちょうど川嶋と入れ違うようにして有希が家に来る
                                    1. 長い間休まれると企画が滞るからとだと自分で言い張る
                                    2. 呼び鈴を鳴らしても出ず、ドアノブを回すと開いていたのでそのまま入ってしまう有希
                                  1. 家事は不得意な有希だが、家から卵焼きを作ってきた
                                    1. だが、川嶋の料理の美味しさに恥ずかしくなり卵焼きは持ち帰ることに
                                      1. 川嶋の料理であることは知らない
                                      2. 市之進が作ったのだと勘違いする有希
                                  1. 市之進が起きてきたので、(川嶋の作った)お粥を温め直して去る有希
                                    1. ずっと寝ていた市之進は、川嶋が来たことを知らずに、有希が看護してくれたのだと勘違いし感激する
                                  1. 有希はドタバタで出てしまったので、卵焼きを持ち帰り忘れる
                                    1. それを市之進が見つけて食べる
                                  1. 翌日、市之進は有希に礼を言うが、有希が誤解だと言う
                                    1. 市之進が作ったのではないのか?と逆に聞く
                                  1. 隣を歩いていた川嶋が照れるからやめてくれよと口を挟み、川嶋が作ったものだと判明する
                                  1. ちょっとだけショックを受ける市之進
                                    1. だが、川嶋のみならず有希も家まで来てくれたことを喜ぶ
                                  1. 「卵焼きが一番美味かった」と言う市之進
                                    1. 卵焼きなんて作ったっけかな?夢じゃないか?と川嶋
                                    2. 「卵焼きなんてなかったですよ」と有希
                                    3. あれ?と思う市之進
                                    4. 無言で照れる有希
                                      1. 「なんで照れてるんだろう、私」と思う有希
                                  1. 「そういえば、この前の話(二話の最後)ってなんだったんですか?」と元気なった市之進に有希が聞く
                                  1. 決意をし、ごくりと唾を飲む市之進
                                    1. 出歯亀的に覗く川嶋と藤堂村長

                                  後編

                                  1. 「あのですね……」と焦ったくするも市之進が町おこしのイベントと観覧車を絡めてはどうかと提案する
                                    1. 「なんだよ、そっちかよ」とずっこける川嶋と藤堂村長
                                  1. 冬の夜景などを確認しないと判断できないということで、担当である有希と市之進の二人で観覧車に乗る事になる
                                  1. 有希たちは観覧車と町おこしの相性が良さそうだと話していたところで、突如として観覧車が停止する
                                  1. 日が落ちてきて、どんどん冷えていく観覧車内では、市之進の持っていたリュックの中にある食料や暖を取るグッズが頼り
                                  1. 二人で肌を寄せ合いながら、こんなことを思いついた自分が悪いと市之進が反省をする
                                  1. 冷えのあまり有希も否定をすることができず、観覧車の中はより冷え切っていく
                                  1. 沈黙が流れるが、とっぷりと日も暮れた頃になると頭上には満点の星が(観覧車は天井は透明になっており、星空を眺めるのが楽しみの一つではある)
                                  1. 「綺麗」と有希が呟くと同時に、観覧車が動き始める
                                  1. 「有希さんも……」と市之進がつい呟くと、二人の目が合う
                                  1. 流れ星が一つきらりと光る
                                  1. キスの流れになるも、ちょうど地上に降りて、その日は終了
                                  1. あれは気の迷いだと有希が自分に言い聞かせる
                                  1. 「問題あったか?」と大福課長から話をされ、慌てる有希と市之進
                                  1. その日から一緒に仕事をして近付いたりすると慌てたりするようになる

                                  気まずい二人

                                  前編

                                  1. 休みの日に都会に来ていた有希
                                  1. そこに元カレ(映画のプロモーター、出張で来ていた)が登場し、お茶をすることに
                                  1. たまたま都会の友人宅に泊まっていた市之進が有希と元カレが二人でいる場面を目撃する
                                  1. 普段は見ないような楽しそうな顔で話す有希
                                  1. 彼氏がいたんだと誤解をする市之進
                                  1. 翌日、よそよそしい態度を取る市之進を変だなと感じる有希
                                    1. 顔が近付いて慌てることがなくなったのは良かったけどと思いながら、思い出して恥ずかしがる
                                  1. しかし、あまりにもよそよそしいのでやりにくいと怒る有希
                                  1. よそよそしいのはそっちでしょと投げやりになる市之進
                                    1. ちょっと前までの有希の態度を思い返す二人
                                  1. 「あれは元カレ」と説明し、「今までせっかく楽しかったのに台無しじゃない」と有希が漏らし、恥ずかしがる有希
                                  1. 市之進がその言葉を聞いて「好きです」と告白する
                                  1. 大福課長が来て、ばっと顔を背ける二人

                                  後編

                                  1. それ以来、有希は二人になるのを明かに避けるようになる
                                  1. しかし、どうしても残業が重なったある夜のこと
                                  1. 残業で誰もいない役場に二人きりだが、離れて淡々と仕事をする有希と市之進
                                  1. 市之進が席を立つと有希がバッグとコートを気にする(帰ってないことを気にかける)
                                  1. 二つの缶コーヒーを手に持ってくる市之進
                                    1. 一つを有希のデスクに置く
                                    2. 良ければ飲んでくださいと微笑む
                                  1. 市之進がポツリポツリと自分のことや有希とのことを話し始める
                                    1. その話を静かに聞く有希
                                  1. 「この前の回答はすぐじゃなくて良い。いつまでも待ちます」と有希の席の隣に座る市之進
                                  1. 良い雰囲気になり、再びキスの流れになるが「今はまだダメです」と市之進がグッと堪える
                                  1. 流されるままにキスをしかけて危なかった……とドキドキする有希
                                    1. 出向が解除になるまでに決めないとなと思う

                                  ある雨の日のこと

                                  前編

                                  1. 村役場メンバーの休日の日常が描かれる
                                  1. 有希と市之進が二人でデートをすることに
                                    1. 実際には町おこし用のイベントの会場下見
                                    2. 平日にやれば良いのだが、最近は連日多忙で時間が取れないため、休日返上で対応している二人
                                    3. ただし、仕事という体ではなく町おこしを見に来たカップルというていで色々と見て回ることにしたので、デートっぽい雰囲気になっている
                                      1. 本当は二人とも嬉しいのだが、仕事だと自らに言い聞かせる
                                  1. デートの途中で国内の超大手キャリア社長秘書に宿泊施設を教えることに
                                    1. 何をしに来たんだろう?と訝しがる二人

                                  後編

                                  1. その翌日、実は川嶋が御曹司であることが全員にバレる
                                    1. 川嶋の母が来るという話からの、国内の超大手キャリア社長が来村
                                      1. 知らなかったのは、最近来た有希と若い市之進のみだった
                                    2. 川嶋の父親は腕の立つ花火師だった
                                    3. そんなある日、川嶋の父とコンビを組んでいた川嶋の父の師匠が不慮の事故により半身不随となる
                                      1. 事故ではあり、川嶋の父のせいではないが父は思い煩っていた
                                      2. 小さい川嶋と若かりし川嶋の母を置いて、川嶋たちが寝ている間に出ていってしまう
                                      3. 父は失踪後もどうにか工面して毎月お金だけは入れてくれる
                                      4. だが、職がないので川嶋と母は村を出て、横浜にいる母方の実家で一時的に暮らすことになる
                                        1. 駆け落ち同然で出てきたので肩身が狭い
                                      5. そんな中で母はキャリアを重ね社長にまで上り詰める
                                        1. その頃には母は実家での地位も上がっていたが、あまり近寄りたくはない
                                          1. ただし、育ててくれた恩ということで家計を助けている
                                      6. 母も自分も父を恨んだことはないが、もう一度会いたいと願っている
                                    4. 川嶋の母も町おこしは楽しみにしている。参加できたら来ると残し帰る
                                  1. 川嶋が桃山村で働く理由を知り、有希・市之進は町おこしイベントに川嶋の父に届くように頑張ろうと決意を新たにする
                                  1. イベントまでハードワークをこなす有希・市之進
                                    1. どんどん阿吽の呼吸で仕事ができるようになっている二人
                                      1. たまに手が触れるなどして赤くなることがある
                                    2. 役場内でもベストコンビだという声が上がっている
                                    3. 同時に町おこしへの期待値も鰻上り

                                  氷灯ろう、叶え夢

                                  前編

                                  1. 今日はいよいよ有希たちが詰めていた村おこしイベントの初日
                                  1. 原田の嫌がらせもあり最初こそ客入りが悪かったが、川嶋の力を利用した広告(テレビや雑誌、webニュースなど)が有希たちの町おこしのことを伝え始める
                                  1. 客足が伸びると口コミが口コミを呼ぶ盛況さになる
                                  1. 観覧車から見る町おこしも話題となり、大成功に終わる
                                  1. 最終日に花火が打ち上がる
                                    1. 市之進が川嶋の父の師匠と一緒に作ったもの
                                      1. 師匠にしか出せないと言われる色と形の花火
                                      2. いつも早く帰ってると思ったら……と感謝をする川嶋
                                    2. イベントの場所で花火を見て涙ぐむ男性(川嶋の父)の姿も
                                  1. 宣伝用の写真・映像を撮るために観覧車に乗っていた二人
                                    1. 花火が綺麗に上がったことを喜ぶ
                                    2. 花火と満点の星空をバックにそっと口づけをする
                                  1. 見事な町おこしは全国的にも人気となり、以後、聖地巡礼や映画・ドラマ・CM等の舞台、避暑地として定番化する
                                  1. 川嶋親子の出生の地としても大々的に打ち出されることになり、企業と桃山村との提携(合宿地などになる)も進む
                                  1. 全ては有希たちの町おこしの成果であり、有希に向けた代理店の仕事も増え、有希は本社に戻りCDとして活躍を期待される
                                  1. 「本社に戻ることになった」と告げる有希
                                  1. 「寂しいけれど、それが最善だと思う」と答える市之進
                                  1. じっと見つめてキスをする二人

                                  後編

                                  1. 本社に戻り、桃山村の件を成功事例として役員会議にてレポートをする有希
                                  1. 全ては自分の采配通りだと天敵の原田が手柄を横取りしようとする
                                    1. 原田派閥の役員たちが「さすがは原田専務とおだてる」
                                  1. 激昂した原田は有希に詰め寄るも、有希はペットボトルの水を原田にぶっかけ撃退するかに見えたが、グッと堪え、一枚追加でプレゼン資料を画面に投影する
                                    1. そこには原田による横領の記録が記載されていた
                                    2. 川嶋が付き合っていた男性・女性たちから得た情報
                                  1. 原田はハラスメント以外にも私的横領なども行っており刑事告訴されジエンド
                                  1. 有希は成果が認められさらなる昇進が確約されたが、辞退どころか辞表を突きつける
                                    1. ここまで女性が体を張らなければいけないのはおかしいと切々と話す
                                    2. この場にいて変えることもできるかもしれないが、外から社会を変えることを目指したいと話す
                                  1. 有希は川嶋家の支援の元で独立をし、桃山村にて広告代理店を始める
                                  1. 有希の戻る家には、市之進の姿が(お帰りのキスなどベタベタでも良いかも)
                                  1. 数年後、クリエイティブディレクターとして大成功を納めた有希の企画が世界で流れる
                                  1. 子供と共に町おこしのイベントに参加する有希と市之進の姿

                                  一話

                                   

                                  Memo