時間と絶対と相対と

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サブタイトル
運命論から何を読み取るべきか
出版社
勁草書房
出版年・月
2007年09月28日
カバー
共著者
形態
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内容紹介

過去・現在・未来/「私たち」は絶対的なのか、相対的なのか。「時間と相対主義」の思索の先で立ち上がってくる運命論。

目 次

序章 時間と相対主義
第1章 非時間的な時間―第三の“今”
第2章 「未来はない」とはどのようなことか
第3章 過去の過去性
第4章 時間と矛盾―マクタガートの「矛盾」を書き換える
第5章 時間の推移と記述の固定―マクタガートの「矛盾」に対する第一の書き換え
第6章 相対主義と時間差と無関係
第7章 「寛容/不寛容の悪循環」とそれからの「脱出の方途」について
第8章 プロタゴラス説のあるべき姿
第9章 運命論から何を読み取るべきか
 
 
【目次】まえがき序 章 時間と相対主義第一章 非時間的な時間 ― 第三の<今> ― 一 同時性としての<今> 二 動く<今> 三 A系列/B系列、そして第三の<今> 四 「同時性としての<今> 」から失われているもの 五 「動く<今> 」の誤解 六 時間の要第二章 「未来はない」とはどのようなことか 一 はじめに 二 過去化した未来 三 無としての未来 四 欠如としての未来 五 欠如でさえない未来 六 「欠如でさえない未来」の再-過去化と再-欠如化 七 「無」でさえない未来第三章 過去の過去性 一 はじめに 二 ラッセルの「五分前世界創造説」 三 勝守真の「想起逸脱過去説」 四 「想起逸脱過去」のさらにかなた-想起阻却過去- 五 再び「五分前世界創造説」 六 重層性と受動相第四章 時間と矛盾-マクタガートの「矛盾」を書き換える- 一 「時間と矛盾」という問題 二 マクタガートの証明と本章の論点 三 A系列とB系列は、二つの別個の系列か 四 時間系列外のXは、どのように働くか 五 時間特有の変化は、どのように特異か 六 矛盾は、どこに見いだされるべきか第五章 時間の推移と記述の固定-マクタガートの「矛盾」に対する第一の書き換え- 一 はじめに 二 「なる(時間の推移)」の時制逸脱性 三 「矛盾(両立不可能かつ両立可能)」の実相 四 「時間の流れ」に含まれるマクタガート的な「矛盾」 五 「矛盾」の回帰と全面化 六 「逃去性」と「理解済み」第六章 相対主義と時間差と無関係 一 相対主義は自己矛盾には陥らない 二 相対主義は複数的な平等主義ではない 三 相対主義と時間差 四 夢の懐疑と時間差 五 無関係と関係との無関係、あるいは「飛び越されてしまった実在」第七章 「寛容/不寛容の悪循環」とそれからの「脱出の方途」について 一 はじめに 二 寛容をめぐる「循環のアポリア」 三 「循環のアポリア」の検討  1 B・ウィリアムズの議論に関連して  2 「循環」の捉え直し  3 「循環のアポリア」の診断 四 「脱出の方途」、そして「収斂」について 五 おわりに第八章 プロタゴラス説のあるべき姿 一 はじめに 二 人間尺度説は「各人の現れ=各人の真理」説か 三 中間項としての「現れ」 四 「現れ」と「真理」 五 「現れ」から「各自性」へ 六 「各自性」以後 七 「私たち」が召喚される 八 「私たち」の相対化第九章 運命論から何を読み取るべきか 一 はじめに 二 論理的な運命論(I)  1 アリストテレスの議論  2 時制移動と汎時間化  3 喪失と補填 三 論理的な運命論(II)  1 テイラーの議論(海戦命令の話)  2 テイラーの議論(オズモの物語)  3 排中律の二様相 四 形而上学的な運命論  1 全一性  2 強い必然性註/あとがき/索引