<思考する>英文読解

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サブタイトル
出版社
駿台文庫
出版年・月
1883年12月01日
カバー
共著者
形態
駿台レクチャー叢書
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1993年『<思考する>英文読解』(駿台文庫・絶版) この本の最初には、故・[伊藤和夫]先生の「推薦の言葉」が載っています。伊藤和夫先生が、他人の参考書に推薦文を書くのは、珍しいことでした。私が知っているのは、[筒井正明]先生の『英文解釈その読と解』([駿台]文庫)と私のこの本の二冊だけです。その意味でも貴重ですので、以下にその画像とテキストを掲載しておきます。
その推薦文の中で「若き学徒」と言われている私は、まだこれから就職しようとする(アカデミック・ポストを得ようとしている)30代前半だった。もう25年も前のことである。【2018年10月9日追記】
ちなみに、『英語で読む哲学』(研究社)の「はじめに」で、この伊藤先生の文章から、私は一部を引用しています。そちらは[2013『英語で読む哲学』(編著、研究社)] に全文載せてあります。
ーーーーーーーーー 『[<思考する>英文読解]』の復刊を望む声が一定数あり、復刊のオファーも複数社からありましたが、断ってきました。しかし、今回は編集者の方に私の要望を示し了承して頂いたので、企画としてスタートさせる気になりました。
◎ 『新・<思考する>英文読解』の企画
・ 『[運命論]の運命 ─[あるようにあり、なるようになる]』(仮題、[講談社])を完成できた後に、レスリング考察本(『哲学者、51歳でレスリングをはじめる』(仮題、[ぷねうま舎]))の執筆を始めます。
[* 注記] レスリング本の前に、還暦を迎えるのを記念して(?)『[現実性こそ神]』([筑摩書房])を先に執筆することになったので、レスリング本の執筆もまだ進んでいません。2018年8月現在
・ さらにその完成後になるので、早くても数年後というずっと先の話ですが、『新・<思考する>英文読解』を、[研究社]の[佐藤陽二]さんに担当していただいて、執筆する企画(予定)があります。
・ これまで、『[<思考する>英文読解]』の復刊を望む声が一定数あり、復刊のオファーも複数社からありました。しかし、昔書いたものをただ単に「復刊する」というのが嫌で、断ってきました。
・ そういう経緯がある中で、次の二点を佐藤さんに提案して、快諾を頂いたので、企画としてスタートさせる気になりました。
(1)使用する英文は同じものでも、解説や構成を全面的に変える。つまり、今の私の考え方に従って、全面改訂する。
(2)かつて『[高校英語研究]』([研究社])に連載した「プレ原書講読」([相対主義]について解説した英文の講読演習)を、第10講として追加する。さらに、第11講を新たに追加するかもしれない。
・ まだあくまで企画段階ですので、この先どうなっていくかは分かりませんが、興味を持ってくれる方がいそうなので、告知させてもらいます。
【2014年9月2日記】 ーーーーーーーーーーーーー
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餅は餅屋といいます。外国のことは知りませんが、日本の高校から大学では、何を教えるかは、大学で何を専攻したかで決まります。英語の先生は、大学で英語英文学を勉強した人に限られているのです。それが授業を一定のレベルに保っていることはたしかなのですが、それはまた、英語に対するアプローチを、語学・文学からの方向に局限してもいるのではないでしょうか。
'70年代以降の予備校の急成長は、色々な分野の人たちを英語教育の世界に招き入れることになりました。よいことずくめではありませんが、予備校という苛烈な風土の中で、英語の教授法について、さまざまな経歴の人が色々な実験をすることになったのです。しかし、それも、生徒数の減少によって受験教育というバブルがはじけようとしている今、ある種の清算を迫られています。残れるものが何かが、問われようとしているのです。
入不二基義氏は、私が信頼し、嘱望する、哲学の若き学徒です。哲学と英語は無関係のように思えるかもしれませんが、言葉は、あらゆるものを映す可能性を秘めている点で、世界と宇宙の鏡です。哲学は世界と宇宙を、最も包括的体系的ににとらえようとする試みですから、哲学の中には、言葉─ロゴスに対する深い関心が昔からあったのです。そういう新しい観点から氏が受験の英語に取り組んだ成果は、今度のユニークな本になりました。これまでの方法にあきたらなかった人、それではどうしても英語を身近なものに感じられなかった人に、この本は新たな観点と関心を開いてくれるものと信じ、受験生諸君にこの本を推薦したいと思います。
 
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【2018年8月20日追記】